2023.2.11
【教育DXとアクティブラーニング】 教育DXの導入により実現可能となる事柄から実際の導入事例までを一挙紹介!
DXとアクティブラーニング
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは何か
DXとは “Digital Transformation” の略称で、「デジタルの変容(変革)」という意味になります。デジタル技術を用いることで、私たちの生活においてあらゆることが良い方向へと変わっていくことを指す概念です。元々2004年にスウェーデンのエリック・ストルターマン教授によって提唱された概念ですが、あらゆる分野で高度なデジタル化が進むにつれて、世界中で広くで使われるようになりました。
教育DXとは?
教育DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、その名の通り教育の分野において先のDX(デジタルの変容)が起こることを意味します。より具体的に定義すると、「教育DXはデータやデジタル技術を活用した教育を行うことで、生徒達の学習ののやり方や先生達の教育手法、また教職員の業務など、教育、特に学校教育のあらゆる面において変革を行うこと」というように定義できます。
アクティブラーニングとは
アクティブラーニングとは、これまでの教員が一方的に教え、それをただ暗記するだけの教育ではなく、生徒が自ら能動的に学びに向かうよう設計された学習方法のことを言います。アクティブラーニングについてのメリット、デメリットについて紹介します。
教育現場でDXが必要とされる背景
学校教育の分野でDXが必要とされる理由には、主に以下の3つがあげられます。
リモート授業の需要
1つ目の理由は、新型コロナウイルスの影響で全国的にリモート授業が普及したためです。新型コロナウイルスの流行によって、多くの学校でリモート授業が導入され、これが学校教育の1つの形態として受け入れられるようになりました。このリモート授業の普及に伴ってデジタル教材の活用が進んだため、結果的に教育DXの推進に繋がっています。
社会の変化に対応するため
2つ目の理由は、デジタル化が進んでいる社会の変化に対応するためです。昨今、社会ではDX推進を始めとして、様々な部分がデジタル化されています。こうしたデジタル化の波に対応するためにも、教育の中で生徒自身がITリテラシーを身につけ、正しい方法で活用していく必要があるのです。
引用:https://mainichi.jp/articles/20210216/k00/00m/040/107000c
文部科学省がICT教育を推奨しているため
3つ目の理由は、日本において学校教育の指針を決定する省庁である文部科学省がパソコンやインターネットを活用した情報通信技術の活用を推奨しているからです。日本は、世界と比べてIT教育に遅れを取っているため、世界に追いつくためにもICT教育を取り入れていかなければならないという現状もまた、教育DXの推進に拍車をかけています。
教育DXを推進する上でのメリット
教育DXにより、教育のハイブリッド化の実現が期待されています。
より具体的には、「オフラインによる対面授業」と「オンラインによるリモート授業」をかけ合わせる「ハイブリッド型授業」のことを指します。
対面授業とリモート授業を掛け合わせることによって、学校に来られない生徒に対しても他の生徒と同水準の学習環境を提供することができます。その結果、不登校や入院などで教室での授業が受けられない生徒の学習支援ができたり、感染症の蔓延や自然災害の発生で生徒たちの登校が難しい場合でも学習機会を提供することができます。
デジタル教科書、デジタル教材による変革
デジタル端末を使った学習では、デジタル教科書やデジタル教材を使って、アナログ学習では実現できないさまざまな学習効果を得ることができます。
デジタル教材の特徴としては、音声やアニメーションのような、生徒達にとってより魅力的な方法を用いて学習機会を提供することができます。また、アナログな教科書と違い、印刷する必要がないので紙資源の有効利用、印刷コストの削減にも繋がります。
CBTシステムによる教員の作業の負担軽減
CBTとは “Computer Based Testing” の略称で、コンピュータ上で行うテストのことを指します。
教育DXが実現し、全生徒、全教員に端末が行き渡れば校内テストをすべて端末で実施することができ、教員によるテスト用紙の作成・回収・管理などの手間を大幅に削減することができます。
また、このシステムを活用すると生徒の学習状況の管理もできるので、教員側も生徒側も自分の学習プランを立てやすくなります。
現在では文部科学省が開発したCBTシステムであるMEXCBT(メクビット)も登場していて、今後教育DXが実現されていく中でCBTシステムは欠かせない存在となっていくことが予想されます。
教育現場におけるDX推進の際の課題とは
このように多くのメリットが存在すると思える教育現場のDX推進ですが、もちろん課題も多く存在します。DX推進を行う際に注意すべき課題を知ることは円滑なDXの推進を行っていく上で非常に重要になってきます。
インフラ整備の遅れ
教育現場におけるDX推進の最大の課題はインフラ整備の遅れです。先に述べたようなリモート授業の実施には、一人1台の端末が必要であり、CBTを行う場合には学校側に実施環境が必要になります。このように、教育DXを推進する上では莫大な初期投資が必要となります。特に学生に負担を依頼する場合には、導入の遅れの可能性は高まり、受講環境の格差といった、新たな問題が生じる可能性が高いのです。教育現場のDX推進が遅れている最大の課題がインフラ整備の遅れであり、この問題を解決することが最も重要とみなされています。
教員側の知識不足や経験不足
学校で指導する教員の中で教育DXに精通している方は多くありません。つまり教育現場においては、指導者側の知識不足や経験不足が2つ目の課題です。多くの教育現場では、こうしたDXを推進する人材の不足を外部リソースで補い対応を行っています。時には、外部リソースを活用し推進を行いつつ内部人材の育成も同時並行で進めることによって、最大効率が得られるということに留意する必要があります。
アクティブラーニングに関する詳細記事はこちら
新着記事一覧
運営会社
株式会社OUTSENSEは、「折り工学」を専門とした設計会社です。折りによるデザイン性の付与、機能性の付与を通して、新規事業開発や製品課題解決を実施しております。
理数科目の基礎理解を深めるための理科実験教室と、理数科目を応用してさまざまな問題解決に実践的に取り組むものづくり体験を組み合わせて、テーマに合わせた体験型の授業を提供しております。