2022.08.20

【SDGsとは?】CSRとの違い、メリット、事例などをわかりやすく解説!

SDGsとは?

まずはじめにSDGsとはなにかについて説明します。

SDGsとは?

SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。

2015年9月の国連サミットで可決された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。貧困や飢餓、ジェンダー、地球温暖化、気候変動など21世紀に生きる私たちが抱える課題が包括的に挙げられ、17の大きな目標と169のターゲットから構成されています。「誰一人取り残さない」ことを原則としています。

17の目標とは?

17の目標とは以下の17個のことを言います。

 

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長も
  9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の豊かさも守ろう
  16. 平和と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

 

17の目標のうち、4:「質の高い教育をみんなに」と10:「人や国の不平等をなくそう」や、7:「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」と13:「気候変動に具体的な対策を」のように互いに関連しあっている目標があることがわかると思います。このようにSDGsの17の目標は相互に関連しあっています。



日本のSDGsの取り組みは?

SDGsの17の目標を達成するために日本政府、日本企業はどのような取り組みを行い、どのような成果を挙げているのでしょうか。

日本政府では2016年に全閣僚をメンバーとする「SDGs推進本部」が設置され、SDGs達成に向けた動きが進められています。

しかし、日本のSDGs達成度ランキングは世界19位で前年の18位から順位が下がっています。また、達成度は79.6と未だ達成が不十分であることがわかります。

日本では特に5:「ジェンダー平等を実現しよう」、13:「気候変動に具体的な対策を」、14:「海の豊かさを守ろう」、15:「陸の豊かさも守ろう」、17:「パートナーシップで目標を達成しよう」の5つの項目が遅れているとされ、迅速な対応が求められています。

 

日本政府のSDGsの取り組みについてはこちらをご覧ください!!

世界の取り組みは?

2022年の順位は1位がフィンランド、2位がデンマーク、3位がスウェーデンと北欧諸国が上位を占め、ヨーロッパ諸国のSDGsに対する取り組みの意識の高さが見られます。一方、アメリカは41位、ロシアは45位、中国は56位と、先進国の中でも取り組みの遅れや、市民に対する認知度の低さなどの課題も見受けられます。

CSRとは?

次にCSRとはなにかについて説明します。

CSRとは?

CSR(シー・エス・アール)とは「Corporate Social Responsibility(企業の社会的責任)」の略称で、企業がより良い社会の実現の為に、組織活動を行うにあたって担わなければならない社会的責任の事を指します。企業は利益を追求するだけでなく、従業員や消費者、投資者といったステークホルダーや、環境などへの配慮や社会貢献にいたるまでの幅広い領域において、適切な対応を行う義務があります。CSR活動が必要となった背景には、企業の頻発する不正行為に対して、社会の見る目が変化したことにあります。企業が仕事をして対価を得て存続していく過程には必ず社会との繋がりがあり、企業は社会の中で企業の活動がどのような影響を及ぼすのかを考えて意思決定をし、事業を存続してくかを意識する必要があります。

 

CSRについてはこちらをご覧下さい!

SDGsとCSRの関係とは?

SDGsとCSRには密接な関係があります。世界中のすべての国々でSDGsの目標達成が求められている昨今、より良い社会の実現の為に、企業のCSRには必然的にSDGsへの取り組みが求められます。

企業がSDGsに取り組むメリット

企業がSDGsに取り組むことによるメリットは以下のようなものが挙げられます。

・社会課題解決の実現

・企業イメージの向上

・事業機会の創出

社会課題解決の実現

SDGsで掲げられている目標の解決には世界中の全ての人が達成に向けて活動する必要があります。企業がSDGsに取り組むことによって、解決に一歩近づくと言えます。

企業イメージの向上

SDGsの取り組みが取引先や消費者に浸透すれば、企業イメージの向上に繋がります。企業イメージが向上することにより、取引先、消費者がサービスを選択することに繋がります。

事業機会の創出

企業にとって仕入先・外注先・販売先といったビジネスセクターとの繋がりは非常に大事なものです。SDGsに取り組むことで同じ課題を解決したいと考えている行政・NPO・教育機関といった企業、団体との繋がりが生まれ、新たな事業を創出する機会が生まれます。

企業がSDGsに取り組むデメリット

企業がSDGsに取り組むことによるデメリットは以下のようなものが挙げられます。

・時間や手間などのコストの発生

・従業員のモチベーション低下の可能性

・本業が疎かになる可能性

時間や手間などのコストの発生

当然ですが、SDGsに取り組む際には時間や手間、負担がかかります。事業として収益を上げるための工数であれば問題ありませんが、事業として行う以前の企画や調査などは負担となることが多いです。

従業員のモチベーション低下の可能性

経営陣が一方的にSDGsに関する事業の計画をし、それを部下に実行させようとした場合、従業員のモチベーションが下がってしまう可能性があります。従来の業務に加えてSDGsへの取り組みの事業を行えば負担が増え、その負担に対して十分な報酬がないと、従業員の不満に繋がってしまいます。

本業が疎かになる可能性

SDGsへの取り組みは迅速なものが求められるとはいえ、それがあまりに急進的に行われると、そちらに時間を取られてしまい、本来の業務が疎かになってしまう可能性もあります。

企業のSDGs取り組み事例

株式会社大川印刷

環境や人の体に優しい石油系溶剤0%のインク、違法伐採によるものではないと証明された紙の使用などの印刷技術の使用、SDGsを意識した新製品の開発などの取り組みを行うことにより、持続可能な調達に関心の高い大手企業との新規取引の増加、売上増加などの成果が得られました。

株式会社SAMURAI TRADING

業務用デザートの製造の際に生まれ、それまで産業廃棄物として廃棄していた大量の卵殻を用いて、バイオマスプラスチックの製造・販売や、卵殻をパルプ・填料の大体とした紙製品の聞かう・開発を行い、SDGsに積極的に取り組む企業からの製品採用が増加し、産業廃棄にかかっていたコストを植林に使用し二酸化炭素の削減を実現しています。

株式会社ワンプラネット・カフェ

ザンビアのバナナペーパー工場で現地の人を雇用し、日本初のフェアトレード認証の紙であるバナナペーパーの生成を行い、ザンビアでの社会的弱者の雇用、現地の子供の教育支援、ソーラーランプの普及、安全な水の提供などによって、暮らしを支えることに貢献しています。

SDGsと企業の取り組みに関する詳細記事はこちら

無題のプレゼンテーション (1)

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